外壁塗装の足場工事とは?費用・種類・注意点まるわかり
2025.01.25 (Sat) 更新

外壁塗装を検討する際、足場工事は必要不可欠な要素の一つです。
しかし、その必要性や費用、種類について詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。
足場は作業者の安全を確保し、高品質な塗装を実現するために重要な役割を果たします。
また、近隣への配慮という側面も見逃せません。
この記事では、外壁塗装における足場工事について、費用相場から種類、注意点までを幅広くご紹介します。
足場工事に関する疑問や不安を解消し、安心して外壁塗装工事を進めるための一助となれば幸いです。
外壁塗装に足場工事は必要?
安全確保に不可欠
外壁塗装における足場工事は、作業者の安全を確保するために非常に重要です。
労働安全衛生法でも、2m以上の高所での作業には足場の設置が義務付けられています。
足場があることで、作業者は安定した足場で作業を行うことができ、転落事故などのリスクを大幅に減らすことができます。
万が一、現場で転落事故が発生した場合、工事を依頼した側の精神的な負担も計り知れません。
安全な作業環境を提供することは、外壁塗装工事の基本です。
高品質な塗装を実現
足場は、作業者の安全だけでなく、塗装の品質にも大きく影響します。
適切な足場がない場合、作業者は不安定な姿勢で作業を強いられ、均一な塗装が難しくなります。
特に、高い場所や手の届きにくい場所では、足場があることで作業効率が向上し、細部まで丁寧に塗装することが可能になります。
その結果、塗料の塗りムラや剥がれを防ぎ、耐久性の高い美しい仕上がりを実現することができます。
近隣への配慮も重要
足場を設置する際には、飛散防止ネットを張ることが一般的です。
このネットは、塗料が近隣の建物や車などに飛び散るのを防ぐ役割を果たします。
外壁塗装工事は、どうしても騒音や塗料の臭いが発生しやすく、近隣住民の方々への配慮が欠かせません。
飛散防止ネットを設置することで、塗料の飛散によるトラブルを未然に防ぎ、円滑な工事の進行に繋げることができます。

外壁塗装 足場工事にかかる費用相場
足場費用の内訳を知る
外壁塗装における足場費用は、工事全体の費用の中でも比較的大きな割合を占めます。
足場費用の内訳は、主に以下の項目で構成されています。
・足場材の運搬費用:足場材を現場まで運ぶための費用
・足場の組み立て・解体費用:足場を組み立てたり解体したりする作業にかかる費用
・足場材のレンタル費用:足場材をレンタルするための費用
・飛散防止ネットの設置費用:塗料の飛散を防ぐためのネットを設置する費用
・人件費:足場作業員の労務費
これらの費用を合計したものが、足場工事全体の費用となります。
費用の計算方法を理解する
足場費用の計算方法は、一般的に「足場架面積」という数値を使用します。
足場架面積は、以下の計算式で算出できます。
足場架面積 = (家の外周 + 8m) × 高さ
この計算式で算出された足場架面積に、1平方メートルあたりの足場費用(600円~1,000円/㎡)と飛散防止ネット費用(100円~200円/㎡)を掛けることで、足場費用の概算を求めることができます。
足場費用 = 足場架面積 × (足場費用/㎡ + 飛散防止ネット費用/㎡)
例えば、2階建ての戸建て住宅の場合、足場費用は平均して15万円~20万円程度が相場となります。
足場代を安く抑える方法はある?
足場費用を安く抑える方法としては、以下の点が挙げられます。
・複数の業者に見積もりを依頼する:複数の業者から見積もりを取り、価格を比較することで、より安い業者を見つけることができます。
・外壁塗装と屋根塗装を同時に行う:外壁塗装と屋根塗装を同時に行うことで、足場を一度で済ませることができ、足場費用を節約できます。
・キャンペーンや割引を利用する:業者によっては、キャンペーンや割引を実施している場合があります。
これらの情報を収集し、利用することで費用を抑えることができます。
自社で足場を所有している業者を選ぶ:下請け業者に依頼せず、自社で足場を所有している業者を選ぶことで中間マージンを抑え、費用を安くできる場合があります。
ただし、「足場代無料」を謳っている業者には注意が必要です。
足場代が無料の場合、他の項目で費用が上乗せされている可能性や、手抜き工事が行われるリスクも考えられます。
見積もりの内訳をしっかりと確認し、信頼できる業者を選ぶことが重要です。

足場工事の種類と選び方
単管足場
単管足場は、単管と呼ばれる鉄パイプを組み合わせて作る足場です。
メリット:
あらゆる建物の形状に対応できる
狭い場所にも設置できる
デメリット:
2本のパイプの上に乗るため、不安定
塗料缶や刷毛を足場の上に置けないため、常に片手が塞がった状態になる
くさび式足場(ビケ足場)
くさび式足場は、凸金具と凹金具で固定し組み立てる足場です。
メリット:
住宅用の足場の中では、一番作業がしやすい
設置の工期が短い
安全性が高い
デメリット:
場所によっては、設置できないことがある
設置時にハンマーで叩いて固定するため、騒音が発生する
その他の足場
上記以外にも、以下のような足場があります。
単管ブラケット足場:単管に足を乗せる板をボルトで固定した足場。
単管足場より安全性が高いが、設置に時間がかかり、ボルトが緩むと揺れやすくなる。
無足場工法:足場を設置せず、屋上からロープブランコと呼ばれる台を吊るして作業を行う工法。
足場費用を削減できるが、高度な技術が必要で、対応できる職人が少ない。
足場の種類を選ぶ際には、建物の形状や周辺環境、予算などを考慮し、最適な足場を選ぶことが重要です。
FAQ(よくある質問)
Q: 足場工事中に洗濯物は干せますか?
A: 足場に飛散防止ネットが設置されていても、塗料や洗浄水が洗濯物に付着する可能性があります。
そのため、基本的には足場工事期間中は洗濯物を外に干すことは避けた方が良いでしょう。
Q: 足場工事の期間中、窓は開けられますか?
A: 飛散防止ネットがあるとはいえ、窓を開けると塗料や臭いが室内に入り込む可能性があります。
特に塗装作業中は、窓を閉めておくことをおすすめします。
換気が必要な場合は、工事担当者に相談し、適切な換気方法を確認しましょう。
Q: 足場工事中に業者が敷地内に入ることはありますか?
A: はい、足場の組み立てや解体作業、塗装作業のために、業者がお客様の敷地内に出入りすることがあります。
事前に工事日程や作業内容について業者から説明を受け、不明な点は遠慮なく質問しましょう。
まとめ
外壁塗装における足場工事は、安全な作業環境の確保、高品質な塗装の実現、近隣への配慮という3つの重要な役割を果たします。
足場費用は工事全体の費用の中でも大きな割合を占めますが、複数の業者から見積もりを取ったり、外壁塗装と屋根塗装を同時に行ったりすることで、費用を抑えることも可能です。
足場の種類や選び方、工事期間中の注意点などを理解し、安心して外壁塗装工事を進めましょう。





















