外壁塗装の吹き付け塗装とローラー塗装とは?選び方の決定版!
2024.07.08 (Mon) 更新

外壁塗装を検討する際、仕上がりの美しさや耐久性はもちろん、費用も重要な判断基準となります。
塗装方法には大きく分けて吹き付け塗装とローラー塗装がありますが、それぞれに特徴があり、どちらを選ぶべきか迷う方もいるのではないでしょうか。
この記事では、吹き付け塗装とローラー塗装の基本的な情報から、費用相場、メンテナンス性、そしてどのような外壁に最適なのかを比較検討し、皆様の外壁塗装選びをサポートします。
それぞれの塗装方法のメリット・デメリットを理解し、ご自身の状況に合った最適な選択をするための情報を提供します。
吹き付け塗装とローラー塗装とは
吹き付け塗装の基本
吹き付け塗装とは、スプレーガンのような専用の機械を用いて塗料を霧状に吹き付ける工法です。
かつては多くの現場で採用されていましたが、塗料の飛散や騒音などの問題から、近年ではローラー塗装が主流となっています。
しかし、広範囲を短時間で塗装できるため、工場や大規模なマンションなどでは現在も多く用いられています。
吹き付け塗装の最大の魅力は、ローラー塗装では表現できない独特の風合いや重厚感を演出できる点です。
石や砂などの骨材を混ぜた塗料を吹き付けたり、塗料が半乾きの状態でローラーで表面を潰すなど、様々な仕上げ方法があり、外観のバリエーションも豊富です。
吹き付け塗装の種類としては、主に骨材仕上げと塗料仕上げがあります。
骨材仕上げは、大理石や軽石、砂などの骨材を混ぜた塗料を使用し、凹凸のある立体的な風合いに仕上がります。
代表的なものとして、細かい石の混ざったリシン仕上げ、セラミックを含むスキン仕上げ、大理石や砂などが入ったスタッコ仕上げなどがあります。
塗料仕上げは、下地調整材を玉模様が出るように吹き付け、仕上げ塗料でコーティングする方法です。
骨材仕上げに比べて凹凸は少ないですが、汚れが付着しにくいというメリットがあります。
ローラー塗装の基本
ローラー塗装とは、ローラーを用いて手作業で塗料を塗り重ねていく工法です。
塗料の飛散が少なく、機械音も発生しないため、住宅密集地でも安心して施工できます。
近年では、サイディングボードの外壁が増加していることもあり、外壁塗装の主流となっています。
ローラー塗装の最大のメリットは、比較的均一な仕上がりになりやすい点です。
吹き付け塗装に比べて職人の技術に左右されにくいため、安定した品質が期待できます。
ただし、技術力のない業者に依頼すると、塗りムラや塗り残しが発生する可能性もあるため、業者選びは慎重に行う必要があります。
ローラー塗装は、現在ではサイディングボードの外壁塗装の主流となっています。
吹き付け塗装はサイディングボードには適さないため、サイディングボードの外壁を塗装する場合は、基本的にローラー塗装が選択されます。

吹き付け塗装とローラー塗装の比較ポイント
仕上がりの違い
吹き付け塗装は、独特の風合いや重厚感を出すことが可能です。
リシンやスタッコなどの仕上げは、ローラー塗装では再現できません。
一方、ローラー塗装は、比較的均一でフラットな仕上がりになります。
吹き付け塗装の場合、骨材入りの塗料を使用することで、外壁に立体感を出すことができます。
また、塗料の吹き付け方やローラーでの押さえ方によって、様々な模様を表現することも可能です。
ローラー塗装では、このような多様な表現は難しく、シンプルな仕上がりになります。
費用相場の違い
吹き付け塗装とローラー塗装の費用相場は、使用する塗料の種類や面積、下地の状態などによって異なります。
一般的に、吹き付け塗装の方が、塗料の飛散ロスが多いため、材料費が若干高くなる傾向があります。
しかし、吹き付け塗装は、短時間で広範囲を塗装できるため、人件費を抑えることができます。
特に、大規模な建物の塗装では、ローラー塗装よりも吹き付け塗装の方が、トータルコストを抑えられる場合があります。
一方、ローラー塗装は、塗料の飛散が少ないため、材料費を抑えることができます。
また、吹き付け塗装に比べて、養生作業が簡略化できるため、その分の費用も削減できます。
耐久性の違い
吹き付け塗装とローラー塗装の耐久性は、使用する塗料の種類によって大きく左右されます。
一般的に、高耐久性の塗料を使用すれば、どちらの工法でも長期間美しい状態を維持できます。
吹き付け塗装の場合、塗膜が薄くなりがちであるため、耐久性を高めるためには、塗料の選定や重ね塗りの回数を工夫する必要があります。
ローラー塗装の場合、塗膜が厚くなりやすいため、耐久性が高い傾向があります。
メンテナンス性の違い
吹き付け塗装の場合、表面に凹凸があるため、汚れが付着しやすいというデメリットがあります。
特に、リシンやスタッコなどの骨材仕上げは、汚れが溜まりやすく、定期的なメンテナンスが必要です。
ローラー塗装の場合、表面がフラットであるため、汚れが付着しにくく、メンテナンスが比較的容易です。

どんな外壁に最適?吹き付け塗装 ローラー塗装
新築 vs リフォーム
新築の場合、外壁のデザインや質感に合わせて、自由に塗装方法を選ぶことができます。
吹き付け塗装で重厚感を出すことも、ローラー塗装でシンプルな仕上がりにすることも可能です。
リフォームの場合、既存の外壁の状態やデザインによって、最適な塗装方法が異なります。
既存の外壁が吹き付け塗装で仕上げられている場合は、同じように吹き付け塗装で補修するのが一般的です。
サイディング vs モルタル
サイディング外壁の場合、基本的にローラー塗装が推奨されます。
吹き付け塗装は、サイディングの継ぎ目などに塗料が入り込みにくく、剥がれやすいというデメリットがあります。
モルタル外壁の場合、吹き付け塗装とローラー塗装のどちらでも施工可能です。
住宅密集地 vs 郊外
住宅密集地の場合、ローラー塗装が推奨されます。
吹き付け塗装は、塗料の飛散や騒音の問題があるため、近隣住民への配慮が必要です。
郊外の場合、吹き付け塗装でもローラー塗装でも施工可能です。
FAQ(よくある質問)
Q1: 吹き付け塗装の騒音はどれくらいですか?
A1: 吹き付け塗装で使用するコンプレッサーの機種や作業環境によって異なりますが、一般的には60〜80dB程度の騒音が発生します。
これは、掃除機や洗濯機を使用する程度の音量です。
Q2: ローラー塗装で模様をつけることはできますか?
A2: 特殊な模様付きローラーを使用することで、ローラー塗装でも模様をつけることが可能です。
ただし、吹き付け塗装のような多様な模様を表現することはできません。
Q3: 吹き付け塗装後のメンテナンスで注意することはありますか?
A3: 吹き付け塗装は表面に凹凸があるため、定期的な清掃が必要です。
高圧洗浄機を使用する場合は、塗膜を傷つけないように注意が必要です。
まとめ
吹き付け塗装とローラー塗装は、それぞれにメリット・デメリットがあり、どちらが優れているとは一概には言えません。
外壁の種類、周辺環境、予算、そして希望する仕上がりなどを考慮し、最適な塗装方法を選ぶことが重要です。
この記事が、皆様の外壁塗装選びの一助となれば幸いです。





















