ウレタンとシリコン塗料の違いでわかる!外壁塗装の選び方
2024.04.30 (Tue) 更新

「シリコン塗装とウレタン塗装、どちらを選べばよいのか」という疑問は、塗装を検討する際によく聞かれます。
 それぞれの塗料が持つ特性や適した用途は大きく異なるため、適切な選択が重要です。
 今回は、ウレタン塗料とシリコン塗料の特徴と違い、選び方のポイントをご紹介します。
ウレタン塗料とは?特徴と基本情報
ウレタン塗料は、ポリウレタン樹脂を主成分とする塗料で、柔軟性と密着性が高いのが特徴です。
 木材やコンクリート、金属、プラスチックなどに幅広く使用でき、屋内外の建材や機械部品、一般金属など多用途で活躍します。
 価格は比較的安価で、コストパフォーマンスが高い点も魅力です。
 ただし、耐熱性は80〜120°C程度で、高温多湿や強い化学薬品には弱く、定期的な再塗装が必要になる場合もあります。
ウレタン塗料のメリット
高い柔軟性と密着性が最大のメリットです。塗膜が弾力性を持つため外壁材の動きや収縮に追従し、ひび割れしにくくなります。
 雨樋や雨戸などの付帯部にも塗りやすく、施工が容易で職人技量による仕上がり差も少ないです。
 比較的安価でありながらこれらの性能を持つ点も魅力です。
ウレタン塗料のデメリット
耐用年数は5〜10年とシリコン塗料より短く、塗り替え頻度が多くなる可能性があります。
 塗膜が柔らかいため汚れが付着しやすく、紫外線で変色することもあります。
 高耐久タイプもありますが、外壁や屋根の耐久性には不足する場合があります。
ウレタン塗料の種類
一液型は扱いやすく、二液型は耐久性・耐薬品性が高いです。
 水性タイプは室内向き、溶剤型は乾燥が早く耐久性があります。
 さらに、高耐久タイプや透明塗料もあり、用途に応じて選ぶことが重要です。

シリコン塗料とは?特徴と基本情報
シリコン塗料は、シリコン樹脂を主成分とし、耐久性と防汚性に優れています。
 塗膜が硬く親水性があり、雨で汚れを洗い流すセルフクリーニング効果があります。
 耐水性、透湿性、撥水性、防カビ性も持ち、美観を長期間保ちやすいです。
 耐熱性が高いタイプは200〜300°Cまで耐え、特殊環境でも使用可能です。
シリコン塗料のメリット
耐久性と美観維持が大きな利点です。外壁の汚れが雨で落ちやすく、掃除の手間を削減できます。
 耐用年数は7〜15年と長く、塗り替えサイクルを長くできるため、長期的なコストパフォーマンスにも優れます。
 光沢保持率も高く、紫外線や雨風から建物を守ります。
シリコン塗料のデメリット
塗膜が硬いため弾力性は低く、建物の動きでひび割れが起きやすいです。
 重ね塗りが難しく、高度な施工技術が必要なためDIYには向きません。
 施工費用もウレタンより高めですが、長期的にはコスト効率が良い場合があります。
ウレタンとシリコン塗装の比較
価格と費用相場
ウレタン塗料は1㎡あたり約1,200〜2,500円、シリコン塗料は約1,600〜3,500円です。
 初期費用重視ならウレタンですが、総額で比較すると塗料代以外の費用も考慮が必要です。
耐用年数と耐久性
ウレタンは5〜10年、シリコンは7〜15年で、耐久性はシリコンが優れます。
 紫外線や汚れへの耐性も高く、外壁や屋根に適しています。
作業性と汎用性
ウレタンは柔らかく施工しやすく、DIYにも向きます。
 シリコンは硬く撥水性が高いため施工難易度が高く、専門業者向きです。
質感と仕上がり
ウレタンは柔らかな質感で素材を活かせます。
 シリコンは硬く光沢のある塗膜で、汚れにくく美観を長く保てます。
 用途や好みに応じて選択が必要です。
塗料選びのポイント
耐久性重視:外壁や屋根にはシリコン塗料
 価格重視・短期間:建て替えや小規模リフォームはウレタン塗料
 塗装箇所:付帯部やDIYはウレタン、外壁・屋根はシリコン
 特殊機能:耐熱性や非粘着性が必要な場合はシリコン塗装
よくある質問
シリコン塗料が主流になった理由
耐用年数が長く、防汚性や光沢保持率に優れるため、長期的にメンテナンス費用を抑えられる点が評価されています。
ウレタン塗料はDIY向きか
柔らかく密着性が高いため扱いやすく、多素材に塗れる点が魅力です。ただし外壁・屋根は専門知識が必要です。
「シリコン」と「シリコーン」の違い
塗装業界では「シリコーン樹脂(Silicone)」を指し、耐熱性・撥水性・非粘着性を持ちます。
 パン型業界などでは「シリコン加工」と呼ばれることもあります。

まとめ
ウレタン塗料は柔軟性と密着性があり、ひび割れに強く汎用性が高いです。
 シリコン塗料は耐久性と防汚性に優れ、外壁や屋根の美観維持に適しています。
 価格、耐用年数、作業性、仕上がりの質感を考慮し、目的や予算、塗装箇所に合わせて最適な塗料を選ぶことが重要です。
 迷った場合は専門業者に相談し、具体的なアドバイスを受けましょう。





 
















