メンテナンスフリー外壁とは?後悔しない素材選びと長持ちの秘訣
2023.12.20 (Wed) 更新
家の外壁、メンテナンスの頻度を減らせたら…そうお考えではありませんか?
外壁のメンテナンスは、費用も時間もかかるため、できるだけ手間を減らしたいと思うのは自然なことです。
この記事では、メンテナンスフリーという言葉の定義から、外壁材選びのポイント、長持ちさせる秘訣までをご紹介します。
外壁のメンテナンスに関する疑問を解消し、理想の住まいづくりにお役立てください。
メンテナンスフリー外壁とは?
メンテナンスフリーの定義
「メンテナンスフリー」という言葉は、一般的に「メンテナンスの必要がない」という意味で捉えられがちです。
しかし、外壁においては、完全にメンテナンスが不要というわけではありません。
ここで言うメンテナンスフリーとは、「メンテナンスの頻度を少なくできる」「長期間にわたって美観と機能を維持できる」という意味合いで用いられます。
つまり、通常のメンテナンスサイクルよりも長い期間、良好な状態を保つことができる外壁材や工法を指すのです。
誤解されがちなポイント
メンテナンスフリー外壁を選ぶ際に注意すべき点は、あくまで「メンテナンスの手間が少ない」という点です。
どんなに優れた外壁材でも、自然環境の影響を受け続けるため、定期的な点検や清掃は必要となります。
また、シーリング材など、外壁材以外の部分のメンテナンスが必要になる場合もあります。
メンテナンスフリーという言葉に捉われすぎず、素材の特性やメンテナンスの必要性を理解した上で選択することが重要です。
メンテナンスフリー外壁を実現する素材選び
高耐久な外壁材の種類
メンテナンスフリー外壁を実現するためには、耐久性の高い素材を選ぶことが不可欠です。
代表的な高耐久外壁材としては、以下のようなものが挙げられます。
・タイル: 傷や汚れに強く、耐候性に優れているため、長期間美しい外観を維持できます。
ただし、目地のメンテナンスは必要です。
・ガルバリウム鋼板: 耐食性に優れており、サビに強く、軽量であるため、建物への負担も軽減できます。
・樹脂サイディング: 耐水性、耐候性に優れており、色褪せしにくいため、メンテナンスの手間を大幅に減らすことができます。
・ALCコンクリート: 耐火性、断熱性に優れており、耐久性も高いため、長期間安心して使用できます。
塗料選びの重要性
外壁材だけでなく、塗料選びもメンテナンスフリーを実現する上で重要な要素です。
近年では、高耐久、高機能な塗料が開発されており、これらを選ぶことで、外壁の寿命を大幅に延ばすことができます。
・フッ素塗料: 耐候性に優れており、紫外線や雨風による劣化を防ぎ、長期間美しい外観を維持できます。
・無機塗料: 紫外線に強く、汚れにくい性質を持つため、メンテナンスの手間を大幅に減らすことができます。
・ラジカル制御型塗料: 塗膜の劣化原因であるラジカルの発生を抑制し、塗膜の寿命を延ばします。
メンテナンスフリー外壁を長持ちさせる秘訣
定期的な点検の重要性
メンテナンスフリー外壁であっても、定期的な点検は欠かせません。
早期に異常を発見することで、大規模な修繕を未然に防ぐことができます。
・外壁のひび割れ、剥がれ: 放置すると雨水が侵入し、建物内部を腐食させる原因となります。
・シーリングの劣化: シーリング材のひび割れ、剥がれは、雨漏りの原因となります。
・塗膜の変色、剥がれ: 塗膜の劣化は、外壁材の保護機能を低下させます。
シーリングのメンテナンス
外壁材のつなぎ目に使用されているシーリング材は、外壁材よりも劣化しやすいため、定期的なメンテナンスが必要です。
シーリング材が劣化すると、雨水が建物内部に侵入し、構造体を腐食させる原因となります。
シーリングのメンテナンス方法としては、打ち替えと増し打ちがあります。
・打ち替え: 既存のシーリング材を全て撤去し、新しいシーリング材を充填する方法です。
・増し打ち: 既存のシーリング材の上から、新しいシーリング材を充填する方法です。
メンテナンス時期を見極める
外壁のメンテナンス時期は、使用されている素材や塗料の種類、建物の立地条件などによって異なります。
一般的には、以下のサインが見られたらメンテナンスを検討する時期です。
・外壁の変色、色褪せ
・塗膜のひび割れ、剥がれ
・カビ、コケの発生
・触ると手に白い粉が付く(チョーキング現象)
メンテナンスフリー外壁に関するFAQ
Q1: メンテナンスフリー外壁でも、全く掃除しなくて良いのでしょうか?
A1: いいえ、定期的な清掃は必要です。
メンテナンスフリー外壁は汚れにくい素材を使用していますが、長期間放置するとどうしても汚れが付着します。
年に数回、水洗いをするだけでも美観を保つことができます。
高圧洗浄機を使用する場合は、外壁材を傷つけないように注意が必要です。
Q2: メンテナンスフリー外壁にした場合、将来的に塗り替えは不要になりますか?
A2: メンテナンスフリー外壁は、通常の塗料に比べて耐久性が高いため、塗り替えの頻度を減らすことができます。
しかし、完全に塗り替えが不要になるわけではありません。一般的には、20年〜30年程度で塗り替えが必要になる場合があります。
まとめ
メンテナンスフリー外壁は、メンテナンスの手間を減らし、長期間にわたって美しい外観を維持できる魅力的な選択肢です。
しかし、完全にメンテナンスが不要というわけではなく、定期的な点検や清掃は必要です。
素材選びなどを慎重に行い、適切なメンテナンスをすることで、メンテナンスフリー外壁のメリットを最大限に活かすことができます。