外構塀の色選びで失敗しないコツ・家全体の印象を決めるカラー選び
2023.07.26 (Wed) 更新

外構塀の色選びは、家の印象を大きく左右する大切な要素です。
理想の住まいを演出するためには、色選びのポイントを押さえることが重要になります。
今回は、外構塀の色を決める際の基本的な考え方から、よくある失敗を避けるための注意点、そして様々な外観スタイルに合わせた具体的な色の組み合わせについてご紹介します。
ぜひ、ご自宅にぴったりの外構塀を見つける参考にしてください。
外構塀の色選びの基本
家全体とのバランス
外構塀の色は、家全体の印象を大きく左右するため、建物との調和を考慮することが重要です。
和風の家に洋風の色を選んだり、洋風の家に和風の色を選んだりすると、全体のバランスが崩れて違和感のある仕上がりになる可能性があります。
まずは遠くから家全体と外構塀を眺め、外壁の色調や建物の雰囲気を把握することが大切です。
全体のバランスを見ながら、家の雰囲気に合った色を選ぶことで、統一感のある美しい景観を創り出すことができるでしょう。
外壁との色の調和
外構塀の色を選ぶ際のアプローチは大きく二つあります。
一つ目は、家の外壁と同じ色で塗る方法です。
この方法は統一感が生まれやすく、色選びの失敗のリスクが少ないでしょう。
ただし、外壁が黒やグレー系の場合、塀も同じ色にすると全体的に重たい印象になることがあるため注意が必要です。
二つ目は、外壁と異なる色で塗る方法です。
この場合は、外壁と同系色を選ぶのがおすすめです。
例えば、黄土色系の外壁であれば、茶色系の色を塀に塗ることで、まとまりのある仕上がりになります。
明暗のコントラストを強くつけるよりも、同系色で揃えた方が一体感が出て、失敗しにくい傾向があるでしょう。

失敗しない外構塀色の選び方
汚れが目立たない色の選び方
外構塀の色選びで最も注意すべき点の一つが、汚れへの配慮です。
黒い汚れやコケの緑色が気になるからといって、安易に黒系の色を選んでしまうのは避けるべきです。
実は、外構塀には「白華現象(はっかげんしょう)」と呼ばれる白い汚れも発生する可能性があります。
これは、雨などの水分がコンクリート内部の成分と反応し、表面に白い結晶として現れる現象で、特にコンクリート塀によく見られます。
黒い塀にすると、この白い汚れがより一層目立ってしまうことがあるため、目に見える黒い汚れだけでなく、白い汚れの可能性も考慮して色を選ぶことが大切です。
カラー見本と実物の違い
色を選ぶ際に使用するカラー見本は、通常小さなサンプルです。
しかし、色は大きな面積になるほど、より鮮やかに見えるという特性があることをご存じでしょうか。
これを「面積効果」と呼びます。
そのため、カラー見本で選んだ色が、実際に外構塀に塗られた際にイメージよりも明るく、鮮やかに感じられることがあります。
このギャップを避けるためには、以下の方法を試すと良いでしょう。
・カラー見本で選んだ色よりもワントーン落ち着いた色を選ぶ。
・A4サイズ程度の板に実際に塗料を塗ってもらい、屋外で確認する。
これにより、実際の外構塀に近い面積で色の見え方を確認できます。
これらの工夫をすることで、イメージと実物の色の違いによる失敗を減らすことができるでしょう。
色が与える印象
外構塀の色は、家の外観だけでなく、周囲に与える印象にも大きく影響を与えます。
例えば、白や明るいグレーは清潔感や開放感を与え、家全体を明るく見せる効果がありますが、汚れが目立ちやすいという側面もあります。
黒や濃いグレーはモダンで引き締まった印象を与えますが、重厚感が出すぎてしまうことや、前述の白華現象が目立ちやすいという注意点があります。
ブラウンやベージュなどのアースカラーは、自然で落ち着いた雰囲気や温かみを感じさせ、特に木目調と組み合わせるとナチュラルな印象が強まります。
暖色系の色(例:テラコッタ)は、明るく陽気な印象を与えますが、周囲の景観との調和も考慮する必要があるでしょう。
寒色系の色(例:ブルーグレー)は、クールで洗練された印象を与えますが、使い方によっては冷たい印象になることもあります。
色の持つ特性を理解し、どのような印象の家にしたいかを明確にしてから色を選ぶことが、後悔しないための重要なポイントとなります。
外観スタイル別の外構塀の色
ナチュラルスタイル
やわらかなアイボリーやベージュ系の外壁の住まいには、自然素材や木目調の外構塀がよく似合います。
チェリーウッドやブラウンステインウッドのような木目調の色を組み合わせることで、自然体で温かみのある外観が完成するでしょう。
アルミ素材のフェンスなどを取り入れる場合は、ブラックを選ぶと外観全体が引き締まり、より洗練された印象になります。
植栽の緑との相性も良く、心地よい空間を演出できるため、庭との一体感を重視する方におすすめのスタイルです。
シンプルモダンスタイル
落ち着いた印象を求める方には、ホワイトとグレー系の色の組み合わせがおすすめです。
色味の要素を抑えつつも、洗練された心地よさを感じるコーディネートが可能になります。
外構色のグレーは、場所によって濃淡や色味の違いを付けると、単調にならずにおしゃれな外観に仕上がるでしょう。
例えば、門柱は濃いグレー、塀は明るいグレーといった具合に変化をつけることで、奥行きと表情豊かなデザインが生まれます。
ブラックやシルバーの要素をアクセントとして加えることで、よりシャープで都会的な印象を強めることも可能です。
和風スタイル
和風塀は、日本の伝統的な建築様式を取り入れた美しいエクステリアであり、独特の雰囲気と風格が魅力です。
木や竹、石、レンガなどの自然素材が使われることが多く、季節の移ろいとともに表情を変える風合いが楽しめます。
デザインはシンプルでありながら繊細で美しく、日本庭園や和風建築との調和を図ることができるでしょう。
和風塀は自然との調和を重視しており、周囲の環境と一体となることで、季節感や風情を演出し、さわやかな空気を楽しむことができます。
風通しの良さも和風塀の大きな特徴の一つです。
伝統的な日本の美意識や精神性を感じさせる、落ち着いた色合いの塀が適しています。
例えば、墨色、茶色、薄墨色などが挙げられ、これらは日本の風景によく馴染みます。
ヴィンテージスタイル
シャープな印象を与えるブラックや、レンガ調の外壁を組み合わせたヴィンテージ感あふれる住まいには、重厚感のある外構がおすすめです。
外構塀もチークやブラック、ダークブラウンなどの深みのある色を使用することで、建物との統一感を演出できるでしょう。
レンガ調の門壁を取り入れると、さらにヴィンテージスタイルが強調され、味わい深い雰囲気を醸し出します。
経年劣化した鉄の風合いを再現したブリュームメタル色のような素材も、ナチュラルテイストの外観に相性が良く、深みのある魅力を引き立てます。
よくある質問
外構塀の塗り替えはどのくらいの頻度で行うべきですか?
外構塀の塗り替え時期は、使用されている塗料の種類や環境にもよりますが、一般的には築10年程度が目安とされています。
塗料の劣化や汚れが目立ち始めたら、塗り替えを検討する良いタイミングです。
定期的なメンテナンスを行うことで、美観を保ち、塀の耐久性を高めることができます。
外構塀の塗り替え費用はどのくらいかかりますか?
外構塀の塗り替え費用は、塀の長さや高さ、使用する塗料の種類、現状の劣化具合によって大きく変動します。
一般的な目安としては、約7万円から15万円前後とされています。
外壁塗装と同時に行うことで、足場代などの費用を抑えられ、お得に塗り替えができる場合が多いです。
外構塀の素材によって色選びの注意点はありますか?
外構塀の素材によって、塗料の定着性や色の見え方に違いがあります。
例えば、コンクリートやモルタルは吸水性が高いため、下地処理が重要になります。
木材の場合は、木目を活かした浸透性の塗料や防腐・防虫効果のある塗料を選ぶと良いでしょう。
素材の特性を理解し、適切な塗料と色を選ぶことが長持ちさせる秘訣です。

まとめ
外構塀の色選びは、家全体の印象を決定づける重要な要素です。
外壁との調和を意識し、同じ色や同系色を選ぶことで統一感が生まれます。
また、白華現象などの汚れが目立たない色を選ぶ工夫や、カラー見本と実際の仕上がりの違い(面積効果)を理解しておくことも大切です。
ナチュラル、シンプルモダン、和風、ヴィンテージといった様々な外観スタイルに合わせて、素材感や色の濃淡を考慮することで、理想のエクステリアを実現できるでしょう。
これらのポイントを押さえ、ご自宅にぴったりの外構塀で、より魅力的な住まいづくりを楽しんでください。





















