外壁に虫が寄る!水切り侵入を防ぐ方法と根本解決の防虫塗装
2023.04.07 (Fri) 更新

家の外壁に虫が集まることは、多くの方にとって悩ましい問題かもしれません。
特に季節や環境によっては、不快感だけでなく、建物の劣化や衛生面の懸念も生じます。
なぜ外壁に虫が寄ってくるのか、そしてどのような対策が考えられるのか、その原因と効果的な対処法をご紹介します。
外壁に虫が集まる主な原因
光に誘引される習性
多くの虫は、光に向かって移動する「正の走光性(せいのそうこうせい)」という生理的な習性を持っています。
これは、月明かりなどの自然光を基準に飛行方向を保つための本能と考えられています。
しかし、人工的な照明に対しても同じ反応を示すため、夜間の玄関灯やベランダの照明、さらには室内から漏れ出る光が、蛾やユスリカ、カナブンなどの虫を引き寄せる要因になります。
特に虫は紫外線(UV)に強く反応する傾向があり、蛍光灯や一部のLED照明は微量ながら紫外線を放出しているため、夜になると外灯の周りに虫が群がる現象が見られるのです。
そのため、紫外線をほとんど含まない「防虫仕様のLEDライト」に切り替えることで、虫の飛来を大幅に減らすことができます。
外壁の色と塗料の匂い
外壁の色合いも虫が集まる原因の一つとして知られています。
特に白色や黄色、クリーム色などの明るい色は光を強く反射するため、虫の目には花や蜜源のように見えるとされています。
例えば、夜間に白い壁の前に立つと蛾が寄ってくることがありますが、これは光の反射と色の影響によるものです。
逆に、濃いグレーやブラウンなどの暗めの外壁は光の反射が少なく、比較的虫が寄りつきにくい傾向があります。
また、外壁塗装に使用される塗料の中には、有機溶剤(トルエン、キシレンなど)を含むものがあり、これらの揮発性成分の匂いに反応して近づく虫もいます。
塗装直後や乾燥中は特に匂いが強く、虫を誘引しやすくなるため、施工時期や乾燥中の照明管理にも注意が必要です。
外壁の隙間と凹凸
外壁に存在する小さな隙間や凹凸部分も、虫が集まりやすい原因の一つです。
木材を使用した外壁や、老朽化してひび割れたモルタル壁などは湿気を含みやすく、シロアリやクロアリ、クモ、カメムシなどの住処となりやすい環境を作り出します。
また、サイディング材の継ぎ目やコーキングの劣化部分は、虫が侵入する小さな入り口となることがあります。
特に、外壁の裏側や軒下などの見えにくい場所に隙間があると、巣作りや繁殖の原因となるため注意が必要です。
こうした被害を防ぐためには、定期的に外壁の点検や再塗装を行い、ひび割れや剥がれを早めに補修することが大切です。
周辺環境と湿気
外壁に虫が集まる背景には、建物周辺の環境条件も深く関係しています。
特に湿度の高い地域や、近くに川、池、公園、または樹木の多い住宅地では、虫の発生率が高くなる傾向があります。
これは、水辺や植物の周囲が虫の繁殖に適した環境を提供するためです。
さらに、外壁付近に落ち葉や枯れ草、ゴミなどがたまると、湿気がこもりやすくなり、コバエやダンゴムシなどの小さな虫が繁殖する温床となります。
そのため、外壁まわりの清掃をこまめに行い、排水溝や雨どいの詰まりを防ぐことが、虫の発生を抑えるために非常に効果的です。
定期的に植木の剪定を行うことも、虫の住処を減らす有効な対策といえるでしょう。
外壁の虫対策 今すぐできることと根本解決
自宅でできる応急処置
すぐに駆除したい場合は、市販の虫除けスプレーが有効です。
ただし、外壁が変色するおそれがあるため、目立たない場所で試してから使用しましょう。
クモの巣はこまめに取り除き、外壁の汚れも定期的に洗い流すことで虫の寄り付きにくい環境を保てます。
防虫効果のある外壁塗装
根本的な解決には、防虫成分を含んだ塗料による外壁塗装が有効です。
天然の除虫菊成分などが虫を寄せつけず、塗料の耐用年数の間効果が持続します。
また、低汚染塗料を選ぶことで汚れが付きにくく、虫のエサとなるホコリやカビの発生も抑えられます。
油性塗料のシンナー臭を避けるため、水性塗料を選ぶのも効果的です。
照明の工夫と清掃
虫が集まりにくいLED電球への交換は手軽で効果的です。
光の波長が虫に感知されにくく、夜間の飛来を大幅に減らせます。
庭や外壁周りを整理し、湿気やゴミが溜まらないように心がけましょう。
外壁の水切りと虫の侵入対策
水切りの本来の役割
外壁の水切りは、雨水が基礎に伝わるのを防ぐ重要な部材です。
湿気や雨水の侵入を防ぎ、建物の耐久性を保ちます。
水切りからの虫侵入を防ぐポイント
水切りと外壁のわずかな隙間は、シロアリやアリなどの侵入口になることがあります。
防虫ネットやシーリング材で隙間を塞ぎ、定期的にゴミや落ち葉を除去することが効果的です。
水切りの劣化とメンテナンス
サビや破損があると、虫の侵入や湿気のこもりの原因になります。
定期的な点検と補修で機能を維持し、必要に応じて再塗装や交換を行いましょう。
よくある質問
Q1: 外壁に発生しやすい虫の種類は?
代表的なものはシロアリ、カメムシ、ゴキブリ、アリ、クモなどです。
建物の構造を傷めたり、悪臭や衛生面の問題を引き起こすことがあります。
Q2: 被害が深刻な場合の対処法は?
自力での対応が難しい場合は、専門業者への相談をおすすめします。
被害の種類や程度に応じて、最適な防除と修繕を提案してもらえます。
Q3: 防虫塗装を依頼する際の業者選びは?
防虫塗料の施工実績があり、地域環境や外壁材に合わせた提案ができる業者を選びましょう。
丁寧な下地処理を行うことも、長期的な効果を得るうえで重要です。
まとめ
外壁に虫が集まる原因は、光・色・匂い・湿気などさまざまです。
応急処置としてのスプレーや清掃に加え、防虫塗装や照明対策、定期的な水切り点検などを組み合わせることで、効果的に虫の発生を防ぐことができます。
被害が広がる前に、専門業者に相談し、安心して暮らせる環境を整えましょう。






















