外壁塗装の臭いで悩まない!家族と近所を守る安心対策
2023.03.22 (Wed) 更新

外壁塗装を行う際、家の中まで臭いが入り健康への影響が気になる方もいます。
赤ちゃんや高齢者、ペットがいる場合は特に注意が必要です。塗料の成分や気象条件によって臭いは強くなりますが、適切な対策で室内への侵入を抑えられます。
今回は外壁塗装の臭いの原因や影響、効果的な対策をご紹介します。
外壁塗装の臭い発生源と健康影響
塗料の種類と臭いの違い
塗料は「樹脂」「顔料」「溶剤」「添加剤」から成り、特に溶剤や樹脂が臭いの原因です。
溶剤は揮発性有機化合物(VOC)を含み、トルエンやキシレン、ホルムアルデヒドなどがあります。
油性塗料はVOC含有量が高くシンナー臭が強い一方、水性塗料はVOCが少なく臭いが弱いのが特徴です。
最近は水性塗料が主流ですが、部位によって溶剤系が使われることもあります。
VOCとは?人体への具体的な影響
VOCを吸い込むと頭痛、めまい、吐き気、倦怠感、喉や目の刺激などを引き起こすことがあります。
換気が不十分な室内では症状が悪化しやすく、ホルムアルデヒドも長期吸入は健康被害のリスクがあります。
厚生労働省は室内濃度0.08ppm以下を目安としています。
体調に異常を感じた場合は臭いの少ない場所で休み、必要に応じ医療機関へ相談しましょう。
赤ちゃん・ペット・妊婦への特別な配慮
赤ちゃんやペット、高齢者はVOCの影響を受けやすく、呼吸器刺激や体調不良を引き起こす可能性があります。
妊婦は胎児への影響も考慮し、高濃度の臭いを長時間避けるべきです。
基礎疾患やアレルギーのある方も注意が必要です。
初期対応としては、臭いの少ない場所へ移動し、水分補給と安静を保ちましょう。

外壁塗装の臭い侵入経路と持続期間
家の中へ臭いが入る仕組み
臭いは窓や換気扇、通気口などの開口部から建物内に侵入します。
サッシのわずかな隙間や換気による室内負圧、エアコンの給気口、さらに屋根裏の通気口や壁内の隙間も、見えない臭いの侵入経路となります。
特に築年数が古い住宅や気密性が低い建物では、目に見えない微細な隙間からも臭いが入りやすくなります。
また、気温や湿度、風の強さや向きによっても臭いの拡散や強さは変わり、室内に感じる時間や濃度に影響します。
このため、臭いが気になる場合は建物の構造や外気の状況を考慮した対策が重要です。
臭いが続く期間の目安
水性塗料は施工中から数日で臭いがほとんど気にならなくなることが多いです。
一方、油性塗料の場合は施工後5〜10日程度、臭いが残ることがあります。
弱溶剤タイプの塗料は施工後3〜7日程度、トップコート塗料は0.5〜2日程度で臭いが落ち着くことが一般的です。
ただし、室内が密閉された環境では臭いがさらに長引く場合がありますので注意が必要です。
また、塗料に含まれるVOC(揮発性有機化合物)は微量ながら数年間にわたって発生する可能性があるため、長期的な換気を心がけることが、健康面や快適さを保つうえで大切です。
臭いを長引かせないための工夫
塗装直後は、VOCをはじめとした揮発性成分が多く空気中に放出されます。
塗料がある程度乾いた後に換気を行うことで、効率的に臭いを室内から追い出すことができます。
複数の窓を同時に開けて空気の流れを作り、換気扇や扇風機で風を循環させるとさらに効果的です。
また、天候や風向きに応じて換気を行うことで、臭いの拡散をよりスムーズにし、快適な室内環境を早く取り戻すことが可能です。
換気だけでなく、空気清浄機の併用や、乾燥した日を狙って施工することも、臭いを長引かせない工夫として有効です。
外壁塗装の臭い対策と近隣トラブル回避
自分でできる具体的な臭い対策
窓や換気口を養生し、活性炭マスクや天然成分消臭剤、空気清浄機を活用します。
洗濯物は室内干しに切り替え、体調不良や小さな子ども、高齢者、ペットがいる場合は一時的な避難も有効です。
低臭塗料とF☆☆☆☆塗料の選び方
水性塗料やF☆☆☆☆認定塗料を選ぶことでVOC放出量やホルムアルデヒドを抑え、安全性を高められます。
施工業者に相談し、可能な限り低VOC・F☆☆☆☆塗料を選ぶことが重要です。
近隣への配慮と事前準備の重要性
工事前に近隣へ通知し、洗濯物の室内干しを推奨、防風ネットの設置や相談窓口を明確にすることでトラブルを回避できます。
地域の条例も確認しましょう。
よくある質問
外壁塗装後の塗料の臭いは完全に消えますか?
乾燥とともに薄れますが、油性塗料では1週間程度で強い臭いは落ち着きますが、微量VOCは数年間発生する可能性があります。
水性塗料は早く気にならなくなりますが、完全ゼロにはなりません。換気で残臭を排出しましょう。
塗装中に臭い以外で注意すべきことはありますか?
飛散や騒音、作業員の出入りによるプライバシー問題もあります。
養生や作業時間の確認、防犯対策も重要です。
事前に業者と対策を確認しましょう。
臭い対策にかかる費用はどのくらいですか?
塗料の種類や対策により変動します。
水性塗料や低VOC塗料は若干高価ですが、健康面を考慮すると有効です。
活性炭マスクや消臭剤は安価で、空気清浄機や宿泊費は別途発生します。
見積もりで対策内容を確認しましょう。

まとめ
外壁塗装の臭いはVOCが主原因で、体調不良や近隣トラブルにつながる可能性があります。
臭いの侵入経路を理解し、水性塗料やF☆☆☆☆塗料、換気、マスクや消臭剤、養生、一時避難を活用することで軽減可能です。
近隣への事前説明と信頼できる業者との協力で、快適な外壁塗装を実現しましょう。





















